…なんでこうなった?

「男鹿辰巳。あんた、邪魔なのよ」

と、邦枝さんと一緒にいる2人に辰巳が絡まれたのが数十分前

「男鹿辰巳。あんたは許さない」
そう言って、屋上で辰巳を睨みつけている邦枝さんを現在進行形で見つめる

えーと…
もっかい振り返ってみよう


「ヴ〜」
「シャアアアアッ」
2人が辰巳に声をかけてる後ろで聞こえたベルちゃんと猫の声に反応して振り返る

「シャーッッ!!」
「アダッ!!ダッアーダダダダダダダダダダッオァダァッ!!」
猫とベルちゃんが交互に拳を奮ったのち、カッコよく最後を決めたベルちゃんの拳にかじるついているのは目つきを悪くした猫

「ベル坊ーッ!!」
泣きだす前に、猫をベルちゃんから離そうと辰巳が慌てて駆け寄る

「ちょっと、勝負…」
「今それどころじゃねーよッ!!」
辰巳はベルちゃんを抱え、頭を猫に噛まれたまま逃走した

「…何だったんだ」
なんとも言えない空気に、古市と目を合わせて、とりあえず辰巳を追いかける

そして話は冒頭に戻る

「邦枝さんの怒り買うことしてないよね?」
「してないな」
2人して首を傾げながら、成り行きを見守る
…あ、雷鳴った



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